子供の鼻にスプレーできるインフルンザワクチン、フルミスト

<子供の鼻にスプレーできるインフルンザワクチン、フルミスト>

経鼻インフルエンザワクチンのフルミストは2023年に厚生労働省から国内での製造販売承認を受けました。このワクチンは、注射ではなく鼻に噴霧します。日本では2024年の秋冬から初めて提供されることになりました。第一三共のフルミストの対象は、2歳以上19歳未満です。

※ワクチンの本質は、危険のない範囲で弱く感染させ、人の体の免疫力をつけ
 危険なウイルスがやってきた時に、その免疫でウイルスをやっつけることにあります。
 フルミストはインフルエンザウイルスを弱くしたものです。軽くインフルエンザに
かかるのだと考えてください。だから当然、フルミストの噴霧をうけた後に軽い風邪の症状がでることがあります。スポーツと同じで感染に対する免疫力も、トレーニングしないと強化されません。より自然に近い形で感染のトレーニングができて、免疫が強化されるのがフルミストです。
※昔からの注射型のワクチンは血管の中に抗体ができますが、鼻の粘膜における
 IgA抗体はできません。フルミストを鼻の中に噴霧すると、鼻の中の粘膜に抗体ができて
 入ってきたウイルスを無害化します。

※注射型のワクチンは、血管の中を心臓まで流れて、そこで心筋炎をおこすことがあります。しかし鼻に噴霧するフルミストにそのような危険はありません。

※アメリカでは、インフルエンザワクチンの経鼻噴霧型のフルミストが、昔からの注射型のワクチンと同等に推奨され、子供だけでなく大人にも許可されています。

※日本の第一三共がイギリスのアストラゼネカと鼻腔噴霧インフルエンザ弱毒生ワクチンのライセンス契約をしたのは2015年です。
日本では今年からですが、アメリカやヨーロッパでは、以前から普通に鼻腔噴霧型のワクチンが使われているのです。

※イギリスのアストラゼネカが日本における鼻腔噴霧インフルエンザ弱毒生ワクチンの開発・商業化に関するライセンス契約を第一三共と締結したと2015年 9月 2日にプレスリリース
https://www.astrazeneca.co.jp/media/press-releases1/2015/20150902.html#

◆経鼻噴霧のフルミストで子供のインフルエンザウイルスに対する免疫力を強化したいとお考えの方は、下記に電話して当院の福富院長に、ご相談ください
ご自宅の近くでフルミストを提供している医療機関を紹介致します。
多摩境内科クリニックの場合は、希望者10人ごとに第一三共にフルミストを発注します。
当院にワクチンが入荷してからご来院ください。

フルミスト相談電話番号:080-1455-5983 (多摩境内科クリニック 福富院長)

※日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会 2024 年9月2日 発表
経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20240909_keibi_i_vaccine.pdf